ネイルチップの追加発注で台紙や箱のデザインを変える場合は、「次の注文に使う版」と「前の版の包装をどう扱うか」を、印刷・梱包の承認前に書面で決めます。新しいロゴデータを送るだけでは、切り替えの指示は完了しません。
対象の品番、包装の版ごとの数量、確認する見本を同じ注文記録にまとめてください。この記事は、新旧の包装を切り替える場面に絞った実務ガイドです。初めて台紙を作る場合の資料準備は、ロゴ入りネイル台紙の印刷ガイドで確認できます。
何を変えるかを先に決める
前回承認したデータを基準に、変更する箇所を示します。ブランド名の変更、連絡先の訂正、説明文の差し替え、背景色の変更では、確認する内容が異なります。チップのデザイン、サイズ構成、セット内容も変える場合は、包装の変更とは分けて記載してください。
注文のやり取りでは、現在確認している見本のファイル名を一つにそろえます。前回の承認データは削除せず、承認日と一緒に参照用として残します。似たPDFの違いを確認するには、文書比較機能も役立ちます。AdobeのPDF比較手順では、旧版と新版の差分を確認できます。ただし、データの比較で印刷色や材質、完成した包装の収まりまで承認できるわけではありません。

旧包装と、梱包済みの商品を分けて数える
前の版の包装がどこにあり、どの状態なのかを確認します。未使用の台紙、梱包済みのセット、出荷済みの商品は、同じ在庫として扱えません。少なくとも次の区分で数量を整理します。
- 未使用の台紙、箱、同梱物:版ごとの数量。
- 前の版で梱包済みのネイルセット。
- 別の確定注文に引き当て済みの包装。
- 表示の誤りや用途の変更により、使用判断を保留しているもの。
仕入れ先が保管している、次回の注文に使える、追加費用なしで利用できる、といった前提は置かず、実際の状況を尋ねてください。保管、ラベル貼り替え、詰め替え、処分には、別途の合意が必要な場合があります。
旧版の記載が正しくない場合は、対応を検討する間、対象の商品を分けておきます。訂正シールを貼れば解決するとも限りません。別の表示を隠さないか、材質に合うか、販売先の条件に適するかを、実際の包装で確認してから使用を承認します。
注文ごとに、使う包装の版を指定する
「今後は新しいロゴを使ってください」だけでは、どの注文から切り替えるのかが不明確です。注文番号、対象の品番、包装データの版を指定します。両方の版を使う予定がある場合は、それぞれの数量と、梱包や識別を分ける必要があるかを書いてください。
次の発注分に新版だけを使うのか、旧版は保留するのかを指定します。残っている旧版を別の注文で使いたい場合は、その注文番号と使用数量も記載します。チップのデザインが変わらなくても、包装の割り当ては明確にしておきます。
チップ自体の仕様や発注数量も、同じ注文記録で確認します。包装の変更記録だけが新しくなり、梱包指示や見積もりが前の版のままにならないようにしてください。
変更の影響を受ける部分を見本で確認する
誤字の訂正では、修正後の文字を正確に確認します。ロゴの位置や台紙のレイアウトを変える場合は、チップを載せた状態の確認も必要です。何も載せていないデータ上では読める文字が、商品に隠れることがあります。材質、表面加工、箱の構造、内側の部材が変わる場合は、影響を受ける組み合わせを実物で確認します。
今回の変更で必要な見本と、その費用を尋ねてください。画面の画像だけで、紙の感触、折りやすさ、商品の収まりを判断しないことが大切です。包装見本の確認チェックリストを使い、データ、材質、収まり、組み立てた完成品のどこまでを承認したか記録します。
品番やバーコードも確認から外さないでください。仕入れ先の品番、自社の管理SKU、小売用バーコードは、役割が異なります。ブランドや商品情報が変わる場合は、前のコードをそのまま流用せず、現在の条件に適切か確認します。GS1の説明では、通常、商品の仕様を管理するブランドオーナーがGTINを割り当てる立場になります。実際の変更には該当するGS1のルールと販売先の条件を確認し、包装データの版番号だけで判断しないでください。
費用と日程を取り直す
新しい印刷、合意した見本の確認、旧包装の扱い、送料を分けた見積もりを依頼します。すでに始まっている工程と、まだ変更できる範囲も確認してください。前回の価格や納期に、変更分の作業が含まれているとは限りません。
新版の包装が必要なネイルセット数、使用可能で引き当て済みの包装数、新たに必要な包装数を照合します。予備を用意する場合も、その数量を合意しておきます。チップのデザイン別数量と包装の数量条件は別です。プライベートラベルの包装条件も合わせてご確認ください。
問い合わせに使える切り替え記録
次の項目を使って相談内容を整理できます。確認した情報を記入し、未確定の項目は未確定と分かる状態で残してください。
- 前回の注文番号と対象品番:
- 前回承認したデータのファイル名・承認日:
- 変更後のファイル名・版:
- 変更する文字、画像、材質、構造:
- チップの仕様とセット内容:変更なし/変更点を別記:
- 未使用の旧包装:保管場所、版、確認した数量:
- 旧版で梱包済みの商品:保管場所と確認した数量:
- 旧包装について相談する対応:保留/指定注文に使用/訂正方法の検討/その他:
- 新しい注文:品番・包装の版ごとの数量:
- 必要な見本と未承認の項目:
- 変更後の費用、合意した制作・出荷日程:
- 変更を承認する担当者と書面の承認日:
新旧のデータと数量をまとめて、既存デザインへのブランド包装の相談フォームからお知らせください。チップ自体のデザインも変える場合は、その旨を明記します。承認状況の分からないファイルを何通も送るより、どの注文にどの版を使うのかを一つの記録で示す方が、確認を進めやすくなります。